栃木県内こども食堂見学隊-第12弾- みんなの台所-

昨年度から、

 

栃木県内のこども食堂、こどもの居場所、地域食堂、コミュニティ食堂等『地域のこどもと食に関わる活動』を見学し、その方法や好事例の情報を集約、栃木県内全体の活動の発展に寄与することを目的として実施している、栃木県内こども食堂見学隊。

 

 

令和4年度最初の見学は、茂木町にある“みんなの台所”さんにお邪魔してきました!

茂木町増井211-1 ホテルSTEP-1のあるビルの1階がこども食堂です。

今年の4月に移転、再開したばかりだそうです☆

開催は毎月第2・4木曜日17時~19時。

料金は大人500円、子ども200円、未就学のお子さんは無料です。

 

再開後、しばらくは予約制、更にテイクアウトにも対応されていたそうですが、

茂木町の感染者数も落ち着いてきたことから、

現在は予約不要、対面での共食のみで運営をされています。

 

 

利用者は1回に35人~40人程度。

車でいらっしゃる方が多いので、子どもと大人の割合は半々くらいだそうです(^^)/

 

 

 

みんなの台所を運営するボランティアグループ、

「大きくなぁれ かんかかんか」の代表を務める清水文雄さんにお話を伺ってきました!

みんなの台所が始まったのは2017年1月。

栃木県内の子ども食堂としては、比較的最初の方に始まった子ども食堂さんです。

現代表の清水さんが関わり始めたのは同年9月頃。

しかしその1か月後には、「清水さん代表やってもらえない?」という話になったそうです。

 

「まだ皆さんの顔も名前も覚えられていない状態。

3カ月、待っていただきたいとお願いしました。その間に勉強をして・・」

 

2018年1月にボランティアグループの代表となり、

◎ 引っ張っていくリーダーではなく、皆さんが活動しやすいように立ち回ること

◎ 立ち上げた時の皆さんの想いを大切に活動していくこと

この2つをお約束されたそうです。

 

インタビュー中も「全員ボランティアですから。対等な関係」と仰っていたことが印象に残りました。

 

メニューや料金、集合時間など運営の仕方も、ボランティア会議で決めているそうです。

 

新拠点となったこの場所は、

以前の場所が使えなくなり、探していた時に「この場所を使ってもらえないか?」とお申し出をいただいたそう。

ビルのオーナーさんが、この場所を使って「地域に賑わいを作りたい」というお考えの方で、

駄菓子屋や落語、里山フェスなどにも使われているのだとか♬

 

駐車場も広く、調理場もしっかりあり、食事スペースは大きな窓が開放的で、

とても魅力的な場所でした(^_-)-☆

 

キッチンでは5名のボランティアさんたちが、和気あいあいと楽しみながらたくさんの料理を手際よく作っていらっしゃいました☆

この日のメニューは、親子丼・お味噌汁・お漬物・人参しりしり・プリン

 

月2回の開催なので、

第2木曜日がお肉メイン、

第4木曜日がお魚メインになるそうですよ♪

 

現在は、感染症対策として、バイキング形式ではなく、全て配膳で対応をされています。

 

「運営中も人手が必要で、いつもバタバタになってしまう。

早く以前のようなバイキング形式に出来たら、もっと来て下さった方と交流が出来て、運営に余裕も出るんですが・・」

と心苦しそうにお話されていましたが、

 

 

来て下さった方一人ひとりに合わせて、

子どもは大盛りにしたり、ごはんとおかずを別盛りにしたり、お子様用のお皿にしたり、

丁寧な気配りがたくさん垣間見えて、運営される皆さんの温かい心がひしひしと伝わってきました(*^^*)

 

子どもたちも「お代わりくださ~い!!」と調理場まで足を運んだり、

「親子丼🎵親子丼🎵」とウキウキしながら過ごしていて、

この場所と食事を目いっぱい楽しんでいる様子が伺えました(^^♪

 

特に印象的だったのは、利用者同士の交流がとても活発だったこと(*^。^*)♪

大きな窓からお友達が来たのが見えると、「○○来たー!!」と大喜びの子どもたち。

 

さらにビルのオーナーさんもかごいっぱいのゲームを手にいらっしゃり、

すかさず子どもたちはかごの中を覗き込んで何やらゲームをして遊んでいました☺

ベーゴマがあり、見学隊も巻き方が分からず苦戦をしていると、

隣でお食事をされていたご夫婦が見るに見かねて遊び方を何度もレクチャーしてくださいました☆!

 

 

自然と利用者同士で交流が生まれている、

その雰囲気を私たちも一緒に体験することができ、「来てよかったな☆彡」という気持ちにさせてもらいました。

 

 

 

さらに、代表の清水さんは入り口で毎回来てくれた方に「いらっしゃい」と声を掛けています。

「あれー!?大きくなったなぁ!!」と久しぶりに来た子なのか、恥ずかしそうにしている女の子の前にしゃがんで目線を合わせて優しく声を掛ける姿は、

利用する人にとって「覚えてくれていた、温かく迎えてくれた」と一気に不安を取り除いてくれるものになるだろうと感じました。

 

 

元々立ち上げには社会福祉協議会(以下、社協)が関わっていて、

活動のチラシを学童や図書館に置いたり、問い合わせ窓口を社協が担っていたそう。

社協と連携が取れていることで、やはり「必要な人の所にきちんと情報を届けられる」。

さらに、気になる家庭があったとき、様子を見に行ってもらうことが出来た、と清水さんは話します。

 

 

今後は自分たちの力で活動のPRなども行っていく必要があるそうで、

運営に関わってくれるボランティアさんを現在も募集しているそうです(^^)/

 

 

「みんなの台所という名前にもあるように、誰にでも利用してもらいたい。

2週間に一度のこの場所に来ることをとても楽しみにしているという声を聞くと、大変だけど頑張ろうという気持ちになります。」と、

利用者の皆さんからの温かいお言葉を話すときの清水さんの表情はとても嬉しそうで、活動の源になっているのだろうなと感じました。

 

 

久しぶりに共食の場を見学させていただいたことで、『顔の見える関係性』の大切さを改めて感じることが出来ました☆

温かく受け入れられる場所、たくさんの人のぬくもりが地域の中にしっかりあることが、

もっと多くの人に伝わるといいなと思います。

 

(記事作成:荻野友香里)

 

 


『みんなの台所』

開催日時 毎月第24木曜日17時~19時

場所   こんこん亭(STEP-1ビル1階)茂木町増井211-1

駐車場  有り

参加費  大人500円・小中学生200円・未就学児無料

予約   不要

連絡先  090-3542ー2475(代表:清水)

 

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