栃木県内こども食堂見学隊ー第11弾ー つながることを諦めない、学習支援

今回の見学隊は、市貝町の旧小貝中央小学校で開催されている

「つながることを諦めない、学習支援」にお邪魔してきました。

 

毎週火曜日の午後6時~7時半、

市貝町に住む小中学生を対象に、無料の学習支援が行われています。

参加には、登録が必要です。

学童に通っている子や習い事をしている子など、誰でも登録することができます☆

 

場所は、旧小貝中央小(羽ばたき)またはサシバの未来館で、週によって変わります。

 

どの教室にも参加する子もいれば、どちらかの教室にのみ参加する子もいて、様々です。

午後6時になると、子どもたちが学習支援の教室に続々と入ってきます。

実はこの場所は、元理科室!

もともとあった机を全部撤去して、     

 

子どもたちが集中して勉強できる教室を作られたそうです(*^^)

席に着くと最初に、それぞれ「今日の目標」を立てて、それからすぐに教材を取り出して勉強をスタートします!

 

教室に入ってから勉強に取り組むまでの流れができていて、

子どもたちの「勉強をがんばろう!」という気持ちの強さを感じました☆

この日は、5人の子どもたちが参加していました

 

算数の割合や漢字、ローマ字の練習など、分からないところはボランティアの大人に聞きながらみんなとても集中していました。

宿題が終わった子のために、何種類ものプリントも用意されています!

苦手なところをさかのぼって復習したりすることも出来そうですね。

約40分、勉強した後は休憩時間があります!子どもたちは待ちに待った様子(^^)

なぜなら子どもたちの為に軽食が用意されているから☆

 

この日のメニューは、おせんべい、チーズドック、温かい飲み物(ココア、コーンスープ、ミルクティー)、そしてチョコクロワッサン。

美味しそうですね~!!

 

軽食の内容は毎回違い、おにぎりやサンドイッチの日もあり、バリエーション豊富☆

「口に入れるとホッとする、温かい食べ物を届けたい」という思いから、

個包装のお菓子よりも軽食にこだわって提供しているのだそうです。

一番人気の軽食は、この日も登場していたチョコクロワッサン☆

 

 

軽食は子どもたちが勉強に集中している間に、

隣にある調理場で羽ばたきのスタッフさんが準備してくださっていました☆

休憩時間が近づいてくると、甘い匂いが勉強中の子どもたちの教室にも届いてきます。

 「もう少しで休憩だから頑張ろう」とやる気にもつながりますね

 

美味しそうな軽食を目の前に、子どもたちは「どれにしようかな~?♪」悩みながら、嬉しそうに食べたいものを取っていきます。

小腹を満たして笑顔があふれ、みんなとっても楽しそう(^^

 

 

食べ終わると、学校での出来事や宿題のことなどを

お友達やスタッフさんたちと談笑し、再び勉強に戻ります。

前半は、静かに黙々と勉強に取り組む時間でしたが、

 

軽食後は少し和やかに、子どもたち同士で分からない問題を一緒に考えたりもしていました♪

この活動について、運営母体のNPO法人いちかい子育てネット羽ばたき 副理事長の永島さんにお話をお伺いしました。

つながることを諦めない、学習支援を始めたのは、20208月。

 

元々羽ばたきさんは、子どもも大人も皆が集える場所として「地域食堂」を市貝町で先駆的に開始されました。

地域の人と一緒に子どもたちが食事をしたり、ゲームをしたりして毎回多くの人が集まり、賑やかで楽しい時間を過ごしていたそうですが、

 

コロナ禍でこの活動が中止に・・・

「マスクをしてできる活動はないか?」と考えていた時に、子どもたちの学習支援をしようと決意☆

コロナ禍で外に出づらかったり、人とつながりづらかったりする中で、

「繋がれることはまだあるはず!」という思いから、『つながることを諦めない、学習支援』と名前を付けたそうです。

 

学習支援と聞くと、“勉強”を連想しがちですが、

学習の場と『子どもたちの行きたい場所・居場所』にしたいと考え、

 

その時に思いついたのが軽食の提供だったそうです。

給食と夕食を繋ぐものが必要だと感じ、勉強を「一生懸命に頑張ったね!」という気持ちを込めて、提供しているそうです。

たしかに学校で勉強してきた後に、さらに勉強に取り組むにはたくさんのエネルギーが必要ですよね!

 

子どもたちの嬉しそうな表情からも、とっておきのご褒美になっていることが伝わってきました☆

学習支援を始めてもうすぐ2年。

掛け算が苦手な小学生の子が、学習支援に通うようになってから、少しずつ掛け算ができるようになったという報告が☆

 

ここでは、主に宿題や自分で決めた教材に取り組みますが、

苦手な教科や単元にじっくり取り組む時間を作っている子もいます。

『苦手なところを一人で抱えるのは不安。でも、先生に聞くのは恥ずかしい。』

 

そういう子どもの気持ちを受け止めてくれるのが学習サポーターなのかもしれません!

 

勉強を教えてくれる学習サポーターは、毎回1~3人ほどいらっしゃいます。

先生ではないですが、学習支援の場で会える大人の存在は子どもたちにとって、

いい刺激になっているそうです。

社会や仕事の話など、学習サポーターの話に子どもたちは興味津々 (*^^*)

いろいろな大人と関わるのは、子どもたちの世界が広がるかけがえのない時間ですね☆

 

 

最後に、永島さんは

「コロナ禍でできることは限られているけれど、食を通じたコミュニティの形成をこれからも大切にしていきたい」と仰っていました。

元々やっていた地域食堂は中止になっても、

食を通じて、子どもたちと大人(地域の人)がつながれるような機会を作りたい!

それを形にしたのが学習支援と軽食提供なのだと思います。

 

『今、できることをやる』

インタビュー中何度も永島さんがこの言葉を仰っていたことからも、

子どもが子どもの時間を過ごす今、温かい食を届けたいという熱い想いが伝わってきました。

こども食堂は『食べる』に留まらず、『食べる+α』のいろいろな形があることを

もっと多くの人に知っていただけたらいいなと思います(^^)

 

地域食堂も月頃に再開の予定だそうなので、そちらも楽しみです♪

 

 

(記事作成 原まりや)


『つながることを諦めない、学習支援』

 

日時:毎週火曜日 午後6時~7時半(登録制)

参加費:無料 

場所:芳賀郡市貝町大字続谷1143-3 旧小貝中央小学校1階(羽ばたき)

   芳賀郡市貝町赤羽2648―7(サシバ未来館) 

   下記連絡先までお問い合わせください。

連絡先:090-6799―8115(NPO法人いちかい子育てネット羽ばたき 永島)

 

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